第25章 秋刀魚
「…で、お前らは泊まらせてもらうの?」
夜久くんとクロは、
周平達がいるならってもう前から泊まるって決めてて穂波にもそう伝えてた。
リエーフはあの性格だし、泊まるっていう選択肢があるって分かった時点で、
泊まる気だったっぽい。
だから夜久くんがきいてるのは、
虎、福永、犬岡の3人。
虎「…ッ泊まらせてください」
犬岡「俺も泊まって行きたいっす!」
『…へ? ああ、うん、もちろん。
ただゲストルームは周平のおばちゃん達に使ってもらうから、
お兄ちゃんの部屋とラウンジに寝てもらうことになるんだ。
…あ、福永くんはさっき泊まってくって聞いた!』
穂波はいつもの調子で答える。
『カズくんは…』
「おれは穂波と寝る」
「俺もー」
「俺もー♡」
「俺もー!」
周平、クロ、ツトムくんが悪ノリする。
「…え、やだ。研磨以外はおれしかダメ」
カズマはよくわからない理屈で一蹴する。
「研磨はぁ?カズくんならいいんですかぁ?」
「…あぁ、うん」
「なぁ、カズマってもうせいつ…」
「こら、周平!それはさすがにここじゃだめ!」
「は?なんで?」
「だってカズくんが穂波ちゃんに近づきにくくなるだろ!
穂波ちゃんも意識しちゃうだろ!」
周平とクロが小声でやりとりしてる。
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持ってきた果物を切ってくれてそれをつついたり、
それぞれのタイミングでシャワーを浴びたり。
おれはさっき浴びて涼しい部屋でゲームしてただけだからもういい。
穂波もシャワーを浴びて部屋着になった。
さっきまで見えなかった脚とか胸の膨らみとか諸々が
一気に見えて、なんかそれもまたぐっとくる。
さっきはさっきで見えないことに唆られてたのに。
みんなで布団を運んだりして合宿っぽい。
おれらはもう穂波の部屋にいつも通りにいるけど、
アキくんの部屋はまだまだ賑やかなんだろうな。
翌朝から練習がなくてこのメンバーで泊まりなんてないことだから
テンションもあがっちゃうよな、とかって言ってた。
…よくわかんないけど、そうらしい。