第25章 秋刀魚
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みんなのとこに戻ると、
もうすっかりうちに溶け込んで過ごしてるみんながいて。
嬉しい。
やっぱり周平やカズくん、ツトムくんを呼んでよかった。
カズくんは相変わらずゲームをしていて、
でもその隣に球彦くんがちょこんと座ってる。
カズくんも球彦くんなら気にならないのかもしれない。
研磨くんは階段に座ってゲームを始めた。
周平と犬岡くん、芝山くん、リエーフくん、山本くん、夜久さんはUNOでずいぶん盛り上がってるし。
トランプと花札も机に出てて、いろいろやってたのが伺える。
クロさんと海さんはツトムくんと一緒にタープの下で、
ビールを飲んでる… 雰囲気漂ってる。
ビールを飲んでるのはもちろんツトムくんだけなんだけど。
福永くんはやっぱりお母さんたちと一緒の席にいて。
なんかおかしい。けど、妙にしっくりくる。
福永くんは歳上キラーってやつかも。
…でも同級生からも想われてるし、
歳を重ねるうちに年下の子からもいっぱい想われそうだなぁ
「なにー?福永のことじーっと見ちゃって」
お盆をもったまま福永くんのことを妄想していたら、
いつの間にかクロさんが隣に来てる。
「穂波ちゃんって福永のこと好きだよな」
『うん』
「研磨も福永のこと好きなんだよな」
『うんうん …研磨くんもわたしも音駒バレー部みんなのことが大好きだよ』
「あぁ…笑 いや、穂波ちゃんが俺らを、は分かるけど、
研磨が大好きっていうのはなんかちょっと違う気するけどな。笑」
『…ふふ。 そのくらいでいいんだろうね』
「………」
どれだけ想ってるかをいちいち伝えるのが
いつも何時も正しいわけじゃないもんね
「穂波ちゃん、あした秋祭りあるって。◇◇川沿いで」
何という朗報!
ツトムくんナイス!
『うそぉ、行きたい!ツトムくんもいく?』
「そこは俺は関係ないでしょ。研磨くんと行っておいでってだけで」
『…うん、研磨くんと行きたいけど、みんなも行くなら楽しいね。クロさんもいく?』
「んー…」
「でももし何人かで行くなら車出すよ。
お世話になってる人の事務所がわりと近くにあるから、
車止めさせてもらえるし屋上から花火もみえる」
『わぁ〜!』
それはとっても魅力的。