第24章 かぼちゃ
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「穂波さん、ごちそうさまでした!うまかったっす」
とうもろこしを切ってると、影山くんの声。
斜め後ろにいつのまにか居た。
『わ。影山くん。ありがとう。お口にあったならそれは嬉しい。今食べ終えたの?』
「いえ、もう食い終わって、歯磨いて…いろいろ準備して、来ました。
食い終わったときに、菅原さんたちに会って、今は話しかけに行くなって言われました」
『…あーーー………』
なんだか妙に恥ずかしくなってくるな。
『…そっか。で、わざわざ戻ってきてくれたの?貴重な練習前の時間にありがとう』
「あ、そんで、それなんすけど。前、考えとくっつったんですけど、
まだあの言い方以外にどうやって言っていいのかわかんないんスよね。
なんで、また、言いにきます。10月の合宿か、春高で」
『えっ わざわざそれを言いにきてくれたんだ。ありがとう。うん、いつでもいいよ。
あるよね、そういうの。しっくりくるまでやっぱ、練りたいというか』
「ぅす。 …でもやっぱ、こっち来て3食食って思ったのはやっぱ、
穂波さんのメシうまいっす。身体の調子も良い気がします」
『そう言ってもらえるととっても嬉しいよ。ありがとう』
「っす!じゃあ、俺はこれで。失礼します」
『はーい、いってらっしゃーい』
影山くん、おもしろい子だなぁ〜
そして日に日に増すこの色気はなんなんだろう。
1ヶ月でこんなに変わるって、10月の合宿、
それからきっと春高で会えた時はどうなっちゃってるの?
末恐ろしい一年生だなぁ…
とうもろこしの実を削いで、
芯と一緒に鍋でくつくつする。
火が通るまですることはないし、洗い物も落ち着いてきてるから
かおりさんと英里さんにももう体育館の方へ行ってもらうことにした。