第24章 かぼちゃ
ー月島sideー
『まだ烏野の部屋も電気ついてるね。
わたし準備したら声かけに行くから、お布団敷いたりしてて?
あと、その前にちょっと研磨くん補充してくるから…ゆっくりしててね』
…補充って。
「…あぁ、はい。じゃあ、待ってますね」
『うん』
そう言って穂波さんは階段を駆け上がっていった。
「ツッキー!お疲れ!遅かったね!」
部屋に入るや否や山口が嬉しげに話しかけてくる。
「あぁ、まぁね」
澤村「お、月島!これ、いただいたぞ」
月島「…?」
山口「部屋に戻ったら穂波ちゃんからお土産が置いてあったんだ」
月島「…へぇ」
山口「日向とかが余ってる分全部食べちゃいそうだから、
澤村さんがツッキーの分取っておいてくれた」
月島「そっか」
澤村さんから個包装になった菓子を受け取る。
チョコレートと焼き菓子。
甘いの、嬉しいな。早速食べよっと。
風呂の用意をして、布団を敷いてから少し横になる。
・
・
・
『けーいくんっ』
目を開けると穂波さんが覗き込んでる。
…横になってたら寝てしまったらしい。
「わ、びっくりした」
寝起きにそんな側にいられると、そのまま布団に引き摺り込みたくなる。
でも、こんなとこでそんなことしたら厄介なこと極まりない。
『…お風呂、行けそう? …かぼちゃに付き合ってくれてありがとう』
「…あ、うん。それはもう聞いた。 ちょっと、待って。 今起きる」
『うん、もちろんだよ。わたし、廊下で待ってるね』
「いや、ここにいて」
周りに聞こえないように小さい声で言う。
『…あ、うん。じゃあ、そうする』