第23章 high
ー穂波sideー
目が覚めると研磨くんが隣にいる。
わたしを腕枕しながらゲームをしてる。
…ん?ここはどこだ?
「…あ、穂波起きた?おはよ」
『…ん、寝ちゃってた』
「母さんが、ご飯作ってくれてる。よければ泊まっていってって」
『…母さん………』
ここは研磨くんのおうちかぁ……
「…穂波?」
『…ん?』
「どうする?泊まってく?」
『…あ、 …え、 え!』
「…笑」
『…あ、うん。いいのかな? …研磨くん、暑くない?」
腕枕して、脚もわたしの身体に乗せて、ピトッてくっついてる。
「うん、いいんでしょ。
穂波汗だくだくだったから冷房かけたら冷えるかなって、
タオルケットかけてくっついてた」
『…そっ…かぁ』
「穂波、暑い?」
『…ううん、心地いい。このままいたいけど、喉渇いた』
「…ん、だよね」
研磨くんはチュッと唇に口付けて身体を離す
起き上がって水筒のお水を飲むと、
くいっと腕を引っ張られてまた、研磨くんの腕の中。
「穂波〜 ごろごろしよ」
『…ん、でも夕飯の準備』
「合宿終わりだし気にしないでって言っといてって言ってた」
『……ほんと?』
「うそ。でも絶対そう言う」
『…ん。でも、トイレ行ってくるね。で、挨拶してから戻ってくる。ごろごろしよ』
「…ん。 あ、おれのズボン出す。 その格好もっと見たかったのにな」
忘れてたけどわたしクロさんの服一枚だけって格好だった。
『…こういうの好きなの?』
「………別に、好きなわけじゃないけど、たまに見ると嬉しくなる」
…なんか真っ直ぐな男心みたいなのを
研磨くんの口から聞けて きゅううん ってなる。
『…ん。ズボンかしてくださいな。 …下着もつけないと』
研磨くんがハーフパンツを出してくれる。
よく履いてるグラミチのハーパン。
ウエストはわたしの方があるので… 大きすぎるということはひとつもない。
グラミチは調節できるし、
研磨くんの背がこれからぐーんと伸びない限り兼用できそうだなぁ