第2章 始まり
『と、トイレ行ってきます…』
そう言って私はその場から離れた。
さすがに限界。
隣に居られない。
あのハンターは仮面をつけていてるから顔の表情が分からないし、左手が刃だから怖い。
トイレが何処なのか迷ったけど探して、トイレに着くことができた。
私はトイレに入るとすぐに蹲った。
ただ逃げたくて。
早く1人になりたい。
このままずっと閉じこもっていたい。
でもそんな事なんて出来ない。
ウィラさんが待っている。
今日来たばかりの私に優しくしてくれている人だから裏切るような、嫌われるような事はしたくない。
ずっと居るといつトイレから出ればいいかタイミングを見失う。
もう10分くらいは閉じこもっている。
『どうしよう……』
どうしたらいいか悩むけど、もう戻ることにした。