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Identity5【第五人格】乙女のままで

第2章 始まり





『……っ』


──あれ、ここは……


ハッとした。


寝ていたのか、目が覚めた。


辺りを見渡してみる。


私はベットで寝ていた。


「気が付きましたか?」


声が聞こえて起き上がって見てみると、荘園で会った男の人だった。


「あ、エミリー先生呼んできます、ね……」


もしかして、ここはエミリーさんの診察室なのかな。


隣には机があって、ベットもある。


『…はい』


頷くと、男性は部屋から出ていった。


いなくなってから私は、ぼー……と何も考えずにいた。


『えーっと、あの人の名前なんだったかな……』


人の名前を覚えるの少し苦手。


『イソップ、さんだったかな……?』


ふとさっきの事を思い出した。


──本当にアレ入ったのかな……


「アレってなんですか?」


『え、おち……』


いつの間にかイソップさんは戻って来ていた。


一気に顔が熱くなるのが分かった。


『あ、の…口に出て、いましたか…?』


私がそう聞くと、イソップさんは頷いた。


心の中で呟いたかと思っていたら、声に出ていた。


──恥ずかしい…


言いそうになったのがとても恥ずかしい。


「その、エミリー先生、今試合中でした…終わったらまた呼びに行くので、さんは休んでてください」


イソップさんに言われ休むことにして、ベットに横になった。




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