第13章 ハートの海賊団
髪の毛の中に手を差し込み、後頭部からうなじにかけて撫でるローにすり寄るクロエ。
もう片方の手の親指をクロエの口の中に突っ込み、ぐにぐにと舌を押しながら、なにかを楽しむようにそれを注視している。
なに、と言いたいが指が邪魔でうまく発音できない。
それでも言いたいことはわかるのか、薄く笑いながらもう一本指を増やした。
「お前の全てが見たい」
下の口は見たし触ったし舐めたが、考えてみれば口内はキスで舐めたりはよくするが見たことはない。
思い立ったら即行動。
この時間を使い、いやがるところまで指を這わし、歯科医でもなければ人に見せる様な所ではない口内を観察した。
「やめ、へ…」
舌を引っ張られ、えづきそうなほど奥まで指を這わし、いつもローの舌でする愛撫を指でする。
がっちりと後頭部を押さえているため逃げることもできず、さらには下は繋がった状態で股がっている。
動けない状態でくちゃっと唾液を混ぜる音を響かせ、至極楽しそうな顔のローは口端から流れ落ちる唾液を舐めとった。
舌とは違い力のある指でされる口内の愛撫は想像以上にクロエの呼吸と思考を乱し、ゾクゾクと甘い刺激を走らせていた。
肩を押すように抵抗をしていた彼女の手はいつの間にか首へと回り、苦しい中にも感じ始めた快楽にすがり付くように体を寄せる。
一度イッたことで大分落ち着いたが、繋がった状態では熱を取り戻すのは簡単で、しかもローの熱は衰えることなくその存在をナカで主張している。
その塊を欲してうねる膣内に時折ローは苦しげに息を吐く。
お互い、少し揺り動かせばすぐにでもまたイきそうだった。
チラリと時計を見て、ポリネシアンセックスの全ての我慢どころが終わったことを確認した。
あとは欲望のままに、指の愛撫だけて蕩けた顔を晒す目の前の女を抱ける。
一度口内から指を抜き、動きづらさはあるが繋がったままクロエの体をうつ伏せにする。
擦れる膣内に甘く声をあげるクロエの頬に手を添えこちらを向かせれば、次なる快楽への期待に満ちた表情。
「ロー…」
伸ばしてきた手を取る。
体勢を変えたことで少し離れた腰を掴み、再びクロエを見つめる。
どちらかはわからないが、ごくりと喉がなった。