第13章 ハートの海賊団
ごちゃごちゃと考える暇を与えないように複数の刺激をクロエに与える。
ぎゅっと固く閉じる瞼にもキスを落とし、片手は体のラインを確めるように撫でながら、もう片手で押し返そうとするクロエの両手を纏めて握る。
首筋に顔を近づければふるりと体を震わせ、短く吐息が漏れる。
急所が無防備になればゾクリとする危機感ともなんとも言えない感覚が全身を痺れさせるのだろう。
顎の下から舌を這わし、思うままに強く吸い付いていく。
ひとつひとつに吐息を漏らし体をピくつかせるクロエに気を良くして鎖骨の中心に歯を立てた。
「いっ…!?」
肉の無い皮膚の下の骨に歯が当たる感覚。
痛かったのかビクッと揺れる体に、支配欲が強く刺激される。
痛がる彼女に欲情するなんてどんなサイコパス野郎だと自分で皮肉るが、止められないのは許し受け入れる彼女にも責任があると転嫁する。
「抵抗しないから、手、離して」
その言葉に素直に手を離す。
離れた両手の行く先を見ていれば、自分の後頭部へと回りクロエの胸元へと引き寄せられた。
「4日も耐えられるかなー…」
間の抜けたような声で呟き、少し体を離して目を合わせれば「勝負しよっか」とニヤリと笑った。
「我慢できなくなった方が負けね」
相手に手を出したり自分の物であっても性器に触れた方が負け。
お互い我慢できたら勝敗はdraw。
「あぁ。その勝負のった」
「ふふ。じゃぁ私も…」
負けないためにも攻めなくちゃね、とクロエはローを押し退け起き上がり、程よく割れた腹の上に股がった。
ローがやったように顎の下から唇を這わす。
手は固い胸をすべり小さく主張する突起で止まり、指の腹で優しく撫でる。
首筋をたどり手に追い付いてきた唇で片方の突起をベロリと舐め、少しずつ固くなってくるそれに気をよくしたクロエが笑った。
チロチロとこちらに見せつけるように舐めるクロエは完全に意地悪い顔をしていて、眉根を寄せてクロエを見つめるローを、突起を舐めながら度々見る。
「すごい主張してくるんだけど…」
「そりゃぁな」
丁度尻の後ろあたりにあたるローのそれ。
反応してくれるのは嬉しいが、今はどうするわけにもいかないため、ローも少し苦しそうだ。
「そういうお前もしっかり主張してんじゃねェか」
「……」