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【ONE PIECE】人はそれを中毒という

第9章 シャボンディ諸島


「キャプテン!」

ベポの声が響く。
パシフィスタにレーザーを放たれ、間一髪で回避する。

「ここは海軍本部とマリージョアのすぐそば…誰が現れてもおかしくはない」

仲間へと勧誘した元奴隷の大男が言う。
レーザーから逃れ、ユースタス屋と同じ開けた場所に着地した。

「後ろから海兵がくるぞ!」

シャチが叫び、クロエの部下達が襲いかかってきた。

「キャプテン、あれ…」

海兵達と対峙していたペンギンが丘を指差す。
そこには得物も抜かず傍観しているクロエがいた。

「「ええ~っ!!?闘神ンッ!!」」

クルー達が叫ぶ。
丘の上で戦場を見下ろす海軍きっての実力者である闘神が、恋人だと紹介したクロエと結び付いていないクルー達がやばいやばいと騒ぎ出す。

(キャプテン、見逃してくれたりなんかしないっすよね…)
(この状況じゃぁ見逃しはできねぇだろうな)
(クロエと殺り合うのイヤっすよ~)
(今さらだろ。どうにか撒くぞ)
(アイアイ~泣)

クロエの強さを知っているペンギン達と戦いながら逃げ道を探る。
クロエと戦って自分が負けるとは思わないが、それと同じくらいクロエが負けるとも思えないのだ。
それに、クロエは自分達の知らない強さをもっている気がする。

(にしても闘神、ね。雰囲気ぴったりじゃねェか)

初めて目にした海兵のクロエ。
離れていてもわかる、ビリっとした空気。
時折ユースタス屋から放たれる攻撃を、一歩も動かず涼しい顔して打ち返していた。
対峙しているパシフィスタよりも、今だ動かないクロエの方が危険だった。

「ひとまず…そこを通して貰うぞ、バーソロミュー・クマ…!!」




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