第9章 シャボンディ諸島
「俺にもコーヒーくれ…」
「おはよう」
陽の眩しさに目を擦りながら起きるロー。
丁度入れ終わり飲もうとしていたコーヒーを差し出す。
ぴょんぴょんあちこちに跳ねる寝癖に笑いながら、先程のシャチの伝言を伝えた。
「二日後なら、お前と別れたあとか」
「そう。シャチにも言ってあるけど、私出勤しているから騒ぎ起こしたら行くからね」
「そうなりゃ海兵姿のお前を見れるってわけか」
「見れたとしても対峙している状況ならインペルダウン行きは覚悟しなさいね」
「俺が負けるって言いてェのか」
「私が負けるとでも?」
バチッと一瞬視線に火花が散る。
どちらも負けず嫌いだからこういう時は困る。
「二億の首、なめんなよ」
「海軍中将を甘く見ないでほしいね」
互いに口角を上げて挑発をするが、それもコーヒーメーカーの二杯目入れ終えたアラーム音で終わる。
マグを手にソファに座る頃には、お互いにアクビをしてコーヒーを啜るのだった。