第1章 花信風 滝澤 /平子
振り向くとそこには大好きな先輩がいて、
「先輩~!!!会いたかったです!!!」
と、気付けば思い切り抱きついてしまった。
「わ!!!!」
先輩は慌ててたけど、受け止めてくれた。
私は途中でなんて大胆なことを!!と、内心心臓バクバクで顔真っ赤になってしまっていたけど顔を見られたくなくてちょっと離れられない…。
「おい!!!どした!」
先輩はびっくりはしてるけど全然意識してくれない様子だ。
これでもアカデミーの同期には告白されたりもあったから女に見えないことはないはず…?
「おい??ん〜、お前今日から篠原特等の班だったよな、なんかあったのか?」
た、滝澤先輩が私を…心配してくれてるっ…!!
「あ、そんなことはなくてですね!!!滝沢先輩にその、すっごく会いたかったのでつい…抱きついてしまいましてごにょごにょ」
そう言う私をびっくりしながらも、にこりと笑ってくれて
「なんだ、良かった。篠原特等は優しいから俺が心配するようなことはないもんな。よし、じゃあ久しぶりに飯でも行くか?」
「(きゅん)…滝沢先輩…と、ご飯…、さ、最高に幸せです。」
「ばーか、じゃあ俺用意してくるからちょっと待ってろ」
「(カッコイイ…)はいっ!」