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うちの旦那が可愛すぎる。

第1章 出会い


「……来ちゃった、な……」
スーツケースを引きながら歩いた先に、水城さんの家と思われる大きな一軒家が見えた。
小さな紙をと目の前に広がる家を交互に見る。え、水城さんってこんな大きな家に住んでるの……?ひとり暮らしだよね……?

インターホンを鳴らす。はい、と返事が聞こえたから名前を言うと嬉しさでいっぱいの声が返ってきた。


「篠宮さん!」
玄関の扉を開けて、彼が笑顔で出迎えてくれる。

「水城さん、こんにちは。えっと…今日からお世話になります…で、合ってますか……?」

わたしがそう言うと彼は、お世話じゃないでしょ、とふにゃりと笑う。水城さんってこんな風にも笑えるんだ…


「部屋用意してるんで、遠慮せず上がってください」

彼に案内されながら家にお邪魔する。
お邪魔する、じゃなくて今日から住むことになるんだけど……昨日、勢いで決めてしまったことだからやっぱり実感湧かないなぁ…


2階へと上がり、少し歩く。
今日からここが篠宮さんの部屋です、と水城さんがドアを開けると、木目調の空間が広がった。おしゃれだなぁ…

「そうしたら、荷物置いてもらって…」
わたしは言われるがまま、荷物を置く。

「えっと…このあとのご予定は……?」
そうですね……と水城さんが一瞬言葉に詰まる。

「これからのことでも話し合いましょうか」
昨日は勢いでお誘いしてしまったところもありましたし……と彼は笑う。
いやいや、結婚して同居するってところが一番勢いで決めちゃいけないところだと思うけど…それに乗ったわたしも相当変わってるか。
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