第3章 親友と君と
お風呂から上がって、慧太くんが作ってくれたご飯を食べて。やっとのことでソファーに座ってくつろいだ時には22時を回っていた。
「那子さん、お疲れ様」
今日はどんなことがあったの?と彼はわたしに聞く。たくさん話して迷惑に思われないかな…なんて考えていると、慧太くんは言葉を続けた。
「…僕は那子さんのこと、まだ全然知らないから…もし良ければ聞かせてほしいな」
…わたしに興味を持ってくれてるんだ…!なんだか心が暖かい。嬉しい、な。
「…今日、わたしの上司の結城さんっていう方とお話したんだけどね、親友の真子が『結城さんは那子ちゃんのこと好きなんじゃない?』って言ってて…
ないとは思うんだけど、もし好意を寄せられていたらどうしようかな、なんて思っちゃって…」
わたしの話を聞いた慧太くんは暫く考えた後、口を開いた。