第2章 ふたり
さて、とわたしはソファーから起き上がる。
「ちょっと部屋の片付けしてくるね」
今日から住むんだし早めに片付けておいた方がいいもんね、と付け足す。
「うん、いってらっしゃい」
慧太くんは、僕も手伝おうか?とも言ってくれたけれど、会って1日の旦那さんにに手伝わせるのも悪い気がしたから丁重にお断りした。
ぱたぱたと自分の部屋まで移動し、扉を閉めたことを確認したわたしは、フローリングに寝転ぶ。
慧太くんに頭を撫でられただけであんなにどきどきしてしまうなんて思っていなかった。
男の人の手って、あんなに大きくて温かいものなんだ…それに加えてあの可愛らしい笑顔は、反則だなぁ…
そんなことを考えて、壁に掛けてあった時計を見てみると、早いものでもう夕刻を指していた。夕ごはんを作らなくちゃ、と思うけれど、でもその前にお風呂に入る……?慧太くんに聞かなくちゃ。