第8章 お勉強の時間です
「ねぇロロ?俺とも後でいいことしよーよー」
ルークがくったくなく笑いながら言ってくる。
私が何て言おうか言い淀んでいると、ジンさんは
「ダメだ」
短く、ただ有無を言わせない威圧感でルークに告げる。
「はぁぃ」
ルークが肩を落としながらこっくり肯く。
そこらへんはジンさんに逆らったりしないらしい。
「あ、でも、ロロがもしも俺ともイイコトしたいって言い出したら受け入れてもいいよね?」
「あのな、お前のなんか入れたらロロのガバガバになっちまうだろうが」
「俺の結構評判いいんだよ?」
「ダーメだ。ロロは俺のモノなの」
なんだか2人がとんでもない会話をしている気がする。
「こんなに、美味しそうな匂いしてるのになぁ〜」
名残惜しそうにルークが私の顔に綺麗な顔を近づけてくる。
「いつでも遊びにおいでね」
「ルーク」
ジンさんの諫める声が飛ぶ。
「はぁぃ」
今度こそルークは肩をすくめると、サッと引き下がった。
「さーて、とんだ乱入もあったし仕切り直しだな」
ジンさんが私を立たせると肩を抱く。
「場所変えるか」
「どこ行くのー?」
ルークののんびりとした声が飛んでくる。
「あぁ、俺の部屋」
「ジンずるーい」
「うるさい。ベルのお勉強ができねぇだろ」
「俺も手伝うけど〜」
「お前は手伝わんでいいの」
「わ、私今日はもう休もうかなと思って」
このままではまたとんでもないことになりそうなので、逃げようとするも、
「あん?俺の部屋に来なかったらお前、このままこの熊さんに食べられるぞ?」
ジンさんが鋭い目で射抜いてくる。
「ぇぇ。。」
「どっちがいいんだ?」
「う、ジンさん。。」
思わず、ジンさんの服の裾を掴んでしまう。
「あーもうそこで見せつけてくるとかどうなのー?」
「ま、いろいろあったわけよ」
ジンさんはニヤリと笑うと、
「それじゃあ、行くぞ」
歴史書を持って私を勉強部屋から連れ出したのだった。
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ジンさんの部屋に着いた途端、また襲われるのかと思ってたら、普通に机に座らされて、その日はひたすらこの国と周辺諸国の歴史について勉強をさせられた。