第5章 薔薇園の秘め事
「くっ。。」
下腹部が熱を帯びている。自分の愛液が、太腿をつたって落ちるのを感じる。激しい愛撫の余韻が身体に残っている。
こんな状態の顔、レオンに見せられない。
「ロロ、大丈夫か?」
レオンが差し出す手をジンさんがやんわりと払い退け、
「よっ」
と言いながら私をお姫様抱っこする。
「俺がロロを最初に見つけたんだ、これから医務室につれていく」
怪訝な顔をするレオンにジンさんがきっぱりと言う。
「医務室だったら俺がつれていってやるよ」
レオンが食い下がる。
「あん?ロロは俺が先に捕まえたんだから、俺のもんだろ?」
「ロロは誰のものでも無いだろうが」
バチバチと二人の間に見えない火花が散る。
「ロロ、俺が連れていくでいいな?」
ジンさんが私の目をじっと射抜くような目をして言う。ダメだと言ったら、わかるな?とその目は語っている。
「レオン、心配してくれてありがとう。このままジンさんに医務室まで運んでもらえたら・・後は大丈夫だから・・」
私はレオンになんとか声をかけて、ジンさんの胸に顔を埋める。
「ってなわけだ」
「そうか。。」
レオンは相変わらず心配そうな声を私にかけてくれる。優しいレオン。。でも、今は私を見ないで。。
「お前もこんなとこで油売ってないで、シュヴァリエとの会合があるんじゃ無いのか?」
「そんな時間か。てかジンは会合どうすんだよ」
「俺はいてもいなくてもどっちでもいいだろ。お前が出てりゃ」
「お前な。。」
「そんじゃ、後は任せた」
ジンさんは私をそのままお姫様抱っこして、城へと戻って行ったのだった。