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【イケメン王子】野獣なジンさん(R18)

第5章 薔薇園の秘め事


今日は薔薇園で本を読もう、そう考えた私はお気に入りの本を持って城の薔薇園へ向かった。

目眩がするほどに花の香りで包まれた薔薇園に、その人はいた。
「ジンさん。。。」
ドキリとする。
ジンさんが、バラ園の中の、私のお気に入りの場所で椅子に座ってうたた寝をしていた。
机の上には本が置いてある。
ジンさんに近づくのは怖いけど、今は寝てるみたいだし。。
私は何より、ジンさんが読んでいる本について好奇心が止められなかった。
あのジンさんが読んでる本ってどんなのだろう??

そーっと足音を忍ばせて近づく。
大丈夫、眠ってる。
野獣の寝ている隙に、置いてあった本をそっと手に取り、読み始める。

『潤んだ瞳をしたアリスは自ら腰を振って男を誘った。はやく、あなたの肉棒で私の蜜をかきだして。。』

・・・
ただのドエロい官能小説じゃん!!!
私は、何を期待していたんだろう。この野獣が普通の冒険小説や歴史本を読んでるとでも思ったんだろうか。。

私はひっそりため息をつき、本を閉じようとした。
ジンさんは相変わらず寝ている。

ちょっとだけ、今まで読んだことのない本だったので、続きが気になる。。
もう少しだけ読もうかな。。
『アリスは男の肉棒を自身の蜜壺にあてがうと、ゆっくりと肉棒をしずめこんだ。。。』

ダメだ、やっぱり恥ずかしすぎる。
私は読み切ることを観念して、本を元に戻し、そっとその場から立ち去ろうとした。その時

「人の本を盗み見るとは悪い娘だな」
「ジンさん!?」
寝ていたはずのジンさんがこっちを見てニヤッと笑った。
「俺の愛読書、どうだった?」
「どうって!」
私は後退りしながらジンさんから距離を取る。
なんで私、ジンさんに近づいちゃったんだろ。寝てるからって油断してた!!
「お前さんが必死になって読んでるのを見るのもまた可愛いな」
見られてた!またこの人に恥ずかしいところを見られてしまった!
カーッと身体が熱くなってしまう。
「この本の通りのこと、今からしてやろうか?」
「結構です!」
私は脱兎の如く逃げ出そうとしたのだけど、その前にヒョイとジンさんの大きな手で肩を掴まれ逃げられなくなってしまった。

「はい、つーかまえた」
「勝手に読んでごめんなさい!だ、だから今日は」
「いっぱい愛してやるぜ?」
ジンさんが色気のある目で私を見てニヤリと笑う。
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