第4章 図書館の秘密
「ロロ、眠れないのか?」
愛しい人に声をかけられびくりと身体が震える。
「あっレオン…」
眠れなくて、城の図書館に忍び込んでソファーで本を読んでいたら、レオンが現れた。
「レオンも、眠れないの?」
整った端正な顔を見上げてドキドキと胸が高鳴る。
静かな夜の図書館で、想い焦がれている人と2人きり。
「あぁ、なぁ、、ロロ」
レオンが急に顔を近づけてきて唇を奪う
「んっ!」
私はとっさのことに動けずビックリしてしまう。
私の唇をついばむようなキスをする。
あぁ、キスうますぎだよぉ。
優しいキスに溶けそうになる。
チュッと音を立てて唇を離すとレオンは優しい顔で
「ロロ、俺の部屋に来るか?」
と言ってきた。
「えっ。。」
レオンの部屋。それは以前、私がジンさんに襲われた部屋でもあるわけで、私がそれを思い出し、固まっていると
「なんてな、ロロ。そんなとこにボーッと座ってたら悪い狼に食われちまうぞ?本読みもほどほどにな?」
そう言うと、私の頭をポンポンと撫でて部屋へと戻って行ってしまった。
「レオン。。」
唇にレオンの唇の感触が残っている。
俺の部屋に誘いたいって、そのまま行ったらどうなったんだろう?いやでも、レオンには婚約相手がいる。隣国の王女様と結ばれることが決まっている人に、焦がれるなんてダメだ。
でもレオンずるいよ。親愛の情を示す形が、なんでキスなのよ。あんなのされたら誰だって勘違いしちゃうよ!
私はレオンの部屋にもし行ったらと想像してしまい、人知れず顔を赤らめていた。
誰もいなくて良かった。
「ロロ?眠れないのか?」
急にまた背後から声をかけられる。
びくぅっ!!と身体が反応する。
「ははは、何怯えてんだ可愛いな」
背後にいたのはジンさんだった。
「ジンさん!?いつもどこから現れるんですか?!」
私は警戒心剥き出しで聞く。
「ロロのいるところはどこにいたってお見通しだ」
ジンさんはソファーに座ってる私の背後からガバッと私を拘束する。
「ちょっと!まさかここで!?」
「誰もいない図書館に男と女が居たらヤルことはひとつ、だろ?」
「何言ってるんですか!」
「せっかくレオンの部屋に行けるチャンスだったのに行かなかったんだな」
「見てたの?!」
「あぁ」
ジンさんが私の唇に舌を差し込んでくる。