第6章 そんな君だから【エー監】
「なぁエース、どこへ行っていたんだ?」
寮へ帰るとデュースが話しかけてくる。
相も変わらずベッドの上でダラけている。
「あー、学園で夫人とかと話をー…」
「そうか」
「え、興味ないじゃん」
「あぁ。そんなにある訳では無い。僕は眠いんだ」
「じゃあなんで聞いた?」
「うーん…寝ぼけているんだろうか?」
「はいおやすみ。寝ぼけてるわ。完全に。寝ろ。」
「うぅん………」
…寝た。早いな…
俺も寝よう。
「…エース…エースっ」
「んぁ…?」
誰かに呼ばれる声がして、目を擦る。
するといるはずのない人物。
「…ユウ…?」
「ごめんね起こして。ペン忘れてたから届けに来たの」
「ペン…?あー…ごめん…ありがと…」
「寮長に見つかったらダメかなって。朝早く来ちゃった。ごめん」
「いやいいよ。ありがと………」
「じゃ、もう一回おやすみかな」
「うん………」
なんだか夢みたいだ。夢かな。
そんな可愛いことを思いながらもう一度眠りについた。
「あぁぁぁああああ!?やっばい!」
「ど、どうしたエース!?」
「ハリネズミのエサやり忘れてた!!やっべ…」
朝起きてから時計を見ると唖然。
時間まであと3分しか無い。
いや朝早すぎんだよ…!
「すみませっ…ってあれ?」
人がいない。
いつも4人ぐらいでやるじゃん。
「あぁ、来たのかい?」
「寮長、他のみんなは…」
「寝坊だろうね。全く…」
え、寮長機嫌良くない?なんで?いつもなら即オフへじゃん。
なんか怖いな…