第2章 『先輩』じゃなくて【ケイ監】※微裏(仮)
ぼーっとしたまま授業が終わり、放課後。
いつもならドキドキしながらケイト先輩を待つ——けれど。
「…今はなんだか会いたくないな」
先ほどの光景を見てからモヤモヤしたまま。
マイナス思考が止まらない…
「ユウ?どうしたんだ」
「!トレイ先輩」
「俺で良ければ話は聞くが…」
「………お願いします」
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「なるほどな…ケイトが…」
「いやまだ確定ではないし私の勘違いだと思うんですけど…」
「そういえば昼の件だが」
「…はい」
ケイト先輩の独占欲の話。
どうだろうが今は受け止められそうにない…
「うーん…今はやめておいたほうが良いかもな」
「なんでですか……!やっぱり私なんてどうでも良いってことですか……!」
「落ち着け監督生違うんだ」
その時だった。
「…あれ。なんでユウちゃんがここにいるの…?」
「ケ、イト先輩……」
「………(これはややこしい事になったな…)」
なぜか顔を少し青くしたトレイ先輩は、ケイト先輩に座るよう促した。
「ケイト。何も誤解されるようなことはしていないんだ。ただ…」
「…すみません失礼します」
「おいユウ…!まだ話が」
「……」
「はぁ…これはまずい事になったな…」
出て行ったユウを追いかけて部屋を出る前、ケイトは俺をきつく鋭く睨んだ。
昼の後ケイトにあれだけ言われたのにな……