第2章 『先輩』じゃなくて【ケイ監】※微裏(仮)
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学校に着くと、自然に手が離れる。
「じゃ、またお昼に…って今日はちょっとダメなんだった。ごめんね?」
「いえいえ。大丈夫です!ではまた放課後に。」
「…そっか。じゃあ放課後に、……」
何かを言い掛けたケイト先輩には気づかず私は軽く頭を下げて教室へ向かう。
「お!リア充やっと登校かよ〜!」
「うるさいよエース!」
こうやって朝から冷やかされるのにも慣れたけど。
「そういえば今日も昼飯はケイト先輩と食べるのか?」
「ううん。今日は何か用事があるみたいだったから…」
「え?珍しくね?」
確かに珍しい…けど別に用事くらい誰でもあるし、気にしてない。
って言ったら半分くらい嘘だけど。
「てかお前今日いい匂いすんな〜香水?」
「そう。分かる?」
「ユウでも香水付けるのか!」
「デュース…私だって女だから…」
確かにあんまり香水付けるタイプではないし、今日はたまたま付けただけだけど。そんな意外だったんだ…
「でもさ、ほかの男が気付くってケイト先輩嫌じゃねぇの?」
「それは無い。ケイト先輩心広いもん」
「それとこれとは話別じゃん!」
「エースだけじゃないの?独占欲強いとモテないよ」
「俺も嫌かもな…」
「デュースもなの!?」
気にした事なかった…女の子に慣れてるケイト先輩には少しヤキモチ妬くことはあるけど…
「ほんとは気にしたりするんじゃないのか?」
「そーそー!ちょっとは気をつけてみてもいいんじぇねぇの?」
「うーん…そうかな」
ケイト先輩はあまり『これは嫌』とか『これは好き』とか言わない。
知らない間に嫌な思いさせてたのかな。
でもお昼は聞きに行けないし…
そう思ってお昼にある人のところへ向かった。