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明日も君の隣で【twst】

第3章 ケーキより甘く、タルトより苦く。【トレ監】※裏


*トレイside*

—俺たちは本当に付き合っていて良いんだろうか。
魔法史の授業中ふとそんな事を考える。

この間のキスだってユウをちゃんと好きだと、そう伝えるためだったが…


「うまくやれないものか…」

この年になって初めて、好きでたまらない相手ができた。
無論、この学校は男子校で恋とかなんとかっていう話はあまり無かったからもあるが。(一部では妄想している奴もいる)


ユウはこの学校で唯一の女子で、しかも容姿も世間的に見て上だと思う。性格も明るくて、この学校にユウを狙っている奴なんて当たり前にいるだろう。



最近はそんなことを考え、ユウとは会わないようになっていた。





そんなある日、いつものように授業を受けているとベンチに横たわるユウが見えた。
体調が悪いんだろう——久しぶりに何か持ってオンボロ寮に行ってみるか…?と、考えていた時。



「レオナ…?」

ユウの側に近づき、そしてしまいにはどこかへ連れて行くレオナが見えた。

きっとあいつの事だから授業をサボっていて偶然ユウを見つけ、暇つぶしに部屋に連れて行く、そんなとこだろう。



ユウがレオナの部屋に行くのはきっと1回目や2回目じゃない。

けど、今この状況も相まってレオナに対する——いわゆる嫉妬心が芽生えた。






授業が終わり、部活時間になったから今日はこのままユウを探しに行こうと思っていたが。

「お。ラギーじゃないか。浮かない顔をしているな。」
「いやぁ…レオナさんから部屋の前で見張りしてろって言われたんスよ…」
「?そうなのか。お前も大変だな。」
「あっそういえばクルーウェル先生が呼んでたっスよ?」
「ああ、そうか。ありがとう」

急に先生に呼び出され、気づけば外は暗くなっていた。

「Good boy!すまなかったなトレイ。」
「いえ、構いませんよ。」
「…そういえば今日はユウが授業に出ていないな。体調を崩しているらしい。このプリントを渡しておいてくれるか」
「はい」

雑用ついでにお使いか…。まぁユウに会う口実が出来たからいいか。



そして俺はふとラギーに会った時のことを思い出した。


「…ユウはまだレオナの部屋にいるか…?」

そして俺はレオナの部屋に向かった。
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