第2章 『先輩』じゃなくて【ケイ監】※微裏(仮)
「あっ……ベッドが濡れるからせめて服乾かしてから……!」
「…ごめん無理っ……っ」
「ケイト。私はどこにも行かないよ」
「ユウ…っ」
オレの涙がユウの頬を濡らしていく。
拭っても拭きれないほど溢れてくる涙を、優しく拭ってくれる———
「オレってバカだなっ……」
こんなにオレのことを想ってくれる彼女を疑うなんて。
ましてや嘘までついて傷つけて。
さっきのシャワーのせいでユウが風邪を引くかもしれないのに…
「…ごめんねユウ…」
ベッドの横にある大きめのタオルでユウの髪を拭く。
こんな時でも優しく笑って許してくれるなんてどれだけ良い人なんだろう…
「珍しいね。ケイトが笑ってないなんて」
「カッコ悪いよね…幻滅した?」
「そうだなぁ…でも、そういうところも含めて私はケイトが好きかな」
「ユウ…」
「ほら、ケイトも冷えてるでしょ?」
そう言ってオレにもタオルをかけてくれる。
オレの全てを受け入れてくれるユウ。
大事にするよ。何があっても。