第2章 『先輩』じゃなくて【ケイ監】※微裏(仮)
「ケ、ケイト先輩…っ…」
「ちょっと黙ってて」
「っ…………」
部屋の鍵を開け、そのままシャワー室の壁に押し付ける。
「〜っ……」
「……」
ユウちゃんは怯えていた。
当たり前だよ……いつもニコニコ優しいけーくんじゃないから。
「何でトレイくんと一緒にいたの?しかも部屋で。」
「…ケイト先輩がっ………」
「オレが何?」
両腕を掴んだままで、ユウちゃんは顔を隠せない。
それでユウちゃんはオレが距離を詰めると顔を背ける。
「…ケイト先輩がっ…楽し…そうに誰かと電話で話してたからっ……」
「…………っ!」
嘘…じゃああの時香ったオレンジはユウちゃん本人のモノで。
ちょうど電話を切った時だったから姉の名前で勘違いした…?
上の空ってエースくんが言ってたのはそのせい…!?
「ケイト先輩はっ…モテモテだから彼女なんていっぱい…いてっ…」
「『もう私のことなんて好きじゃなくなったと思った』?」
「っ……はいっ……」
あーあ。ユウちゃんに嫌われた?
言ってしまうけどオレはユウちゃんが初恋だし初めての彼女。
ユウちゃんに嫌われるとか耐えられないんだけど。