第7章 遊びのくせに【フロ監】
「先輩…あの…」
「なぁに〜」
「いくらなんでもご飯一食に一万円は…」
「だってぇ、オレの金だし良くね?ユウもいーっぱい食べな?」
「いや申し訳ないですし…そんなに食べられないです」
「そーお?」
「はい…」
ホテルにあるレストランに行くと何故かお金持ちがたくさんいて、
みんな大きなエビやら高級そうなステーキを食べている。
女の人は大きな宝石のついた指輪をはめていたり、私でも知っているような
高級ブランドのバッグを持っていたり…
それに比べ私はワンピースにショートブーツ。
巻ける髪もなければ技術も無いし、ここにいるだけで息が詰まる。
「あら、フロイド?」
「げ」
「?」
「ごめんなさいねぇ急に。フロイドの母です。よろしくねぇ」
「!よろしくお願いします」
奥の方から現れた美女は私たちを見つけると嬉しそうに駆け寄って来た。
先輩のお母さんらしい。
話し方がそっくりでとても微笑ましいというかなんというか…
「…ジェイドは?」
「いねぇし。デートだし。」
「!そう……どーぉ?フロイドは。酷いことされてない?」
「はい。優しいです」
「本当かしらねぇ…あ、そうそう。フロイド。パパがお土産あるから取りに来なさいって言ってたわよ」
「どこに?」
「?お家よ」
「えーー…デートだっつってんじゃん」
「貴女お名前はなんていうのかしら?」
「ユウです」
「あら良い名前ね?今度お家にいらっしゃい」
「はい!是非…!」
「良いってぇ…」
「じゃ、ママはもう行くわね。楽しんで?」
「ほんとうるさぁい…」
先輩のお母さんが見れるなんてお得な気分だ。
今度お家に行かせて貰えるみたいで嬉しい。