第6章 その後のお話
及川〔舞花ちゃんは、人間嫌いとか男嫌いって所かな?...烏野の奴らも嫌いなの?〕
『!違っ!』
私は咄嗟に出た言葉に驚いた
男の人が苦手なのに...。なんでこんなに否定したくなるんだろう...。
及川〔だよね。...烏野の奴らと距離を縮めたい?〕
『.....はい。』
素直な言葉だった。
どうしても否定したくなくて...。こんな言葉が出てしまう。
及川〔そっか。なら...。
舞花ちゃんが仲間を好きにならないと。〕
『...私が、仲間を...好きに?』
及川〔うん!舞花ちゃんから逃げてちゃ変わらない。だから、自分でその一歩を踏み出さないと。〕
『一歩を...踏み出す...。』
なぜだかその言葉を聞くと、胸が高鳴る。
不思議な感じ...。
『.....わかりました。ありがとうございます。』
及川〔うん!及川さんはいつでも舞花ちゃんの味方だよ☆〕
『.....。』
及川〔...?舞花ちゃん?〕
突然黙ってしまった私に、及川さんは私に問いかける。
『....私も、及川さんの味方ですよ。』
及川〔!〕
ずっと、考えていた。
明るく話す及川さんは、及川さんだけど及川さんじゃない。
どう言ったらいいか分からなかったけど、とにかく及川さんに寄り添ってあげたいと思った。
『及川さんも、及川さんらしくいてください。...お願いします。』
及川〔.....参ったな。〕
『?何がですか?』
及川〔いーや!何でもない!それじゃあそろそろ休まないとね。おやすみ舞花ちゃん。〕
『あ、はい!おやすみなさい!』
通話を切り、私はベッドに倒れ込む。
『.....明日。頑張ってみようかな。』
そう呟いて、私は眠りに落ちた。