第6章 その後のお話
及川side
俺は、軽く誤魔化して通話を終わらせた。
及川「はぁ〜...。」
俺の隣には、ある雑誌が...。
その表紙に写っているのは、紛れも無い彼女...。
桜葉舞花だ。
及川「この雑誌で...彼女を知ったんだよなぁ...。」
雑誌で彼女を知ってから、凄く興味を惹かれていた。
彼女のスパイクは、本当に綺麗で、1度でいいから俺のトスで打って欲しい。
そんな事をよく考えていた。
誰にでも明るく振る舞うその姿は、本当に天使だった。
でも、そんな彼女が消えてから...俺は心に大きな穴が出来たようだった。
話したことがある訳でもない。共通点はバレーって事だけ。
それでも、俺は彼女に憧れていた。
そして今日。
ちゃんと会えた。
雰囲気は随分変わっていたけど、すぐにわかった。
俺の...憧れの人。
少しだけ話して、笑って、バレーして...。
最高だった。
それだけでも十分だったのに、さっきに言葉...。
─────私も、及川さんの味方ですよ。
─────及川さんは、及川さんらしくいてください。
今までほとんど気づいてくれなかった、俺の内面。
彼女は、気付いてくれた。
あぁ..もう駄目だ...。
及川「俺を本気にした責任...。取ってよ。...舞花ちゃん。」