第3章 太陽みたいな男の子
日向くんは、壁に寄り掛かりながらボールを回している。
日向「それでさ〜。教頭のカツラ吹っ飛ばしちゃって...。」
『やっぱりあれカツラだったんだ...。』
どうやら入学初日にバレー部で問題を起こし、今度の土曜日に3対3で勝てば部活動に参加させて貰えるらしい。
と言うか入学初日って...。
日向「影山って言う奴がいるんだけどさ。そいつがもう生意気でウザくてさ〜。」
『影山くん...?』
私のクラスでは無いはず...。
日向「あいつ、俺の事チビとか下手とか言いやがってさ〜。でも上手いからそこがまたムカつく!」
『アハハ...。』
日向くんは、私があげた焼きそばパンの半分をたったのふた口で食べ終わり、口をもぐもぐと動かす。
『...日向くんは、バレーが好きなの?』
日向「あぁ!俺は背は低いけどその分だけ飛べる!」
何だかそれって...。
『小さな巨人みたいだね。』
私がそう呟くと、日向くんは勢いよく私の肩を掴んだ。