第6章 イジメ
ユウ「……姉さんはどうしてそんなに強いの?」
その問い掛けには言葉に詰まった
強いわけじゃない。ただ生まれた境遇が違うだけ
家族を知らない。愛を知らない。友情を知らない
に無いものを全て優は持っている
『……強いわけじゃないよ。ただ…虚勢を張ってるだけ』
小さく呟くがそれは優には届かない
強く見せる。笑って許す。何をされても守るべき者が居るから守るだけ
それは幼少期に植え付けられた物
ユウ「姉さん…?」
『…大事な弟とグリムがイジメられたら助けたいのは当然でしょ?』
優はその言葉に胸がズキリとした