第37章 パソコンの画面に映った女性 📺

Kaori「良かった。レイさんが亡くなった後の夢の中のナオミさんは、すごく悲しそうな顔で、レイさんの事を思って泣いていて…。

自分なんて、居なくなっても、レイさんの仇(かたき)さえとれれば、後悔はないって顔をしてたから、見ていてすごく悲しかった。

でも、今のナオミさんは、違う。今のナオミさんは、夢の中で、レイさんと一緒に居た時の、ナオミさんそのものだった。だからわかる。ナオミさんが今言った意味が…。」

そして、今度は、Kaoriが逆に、ナオミに笑顔で言う。

Kaori『わたしの方こそ、ありがとうございます。』

そう言ったKaoriの言葉に、今度はナオミの方が、不思議そうな顔をして、Kaoriに聞く。

ナオミ『 ？ 私は逆に、貴女にお礼を言われる事をした覚えはないのだけれど。』

そう話したナオミに、今度はKaoriが、ナオミに理由を説明する。

Kaori『いえ。わたしもあるんです。ナオミさんに伝えたかった事が。最初ＦＢＩの皆さんが亡くなった時…。Ｌは、すごく落ち込んでいたんです…。

自分のせいで、ＦＢＩ捜査官が、全員キラに殺されたと…。それこそ、時々思い出しては、その事実に、落ち込んでいました…。でもナオミさんが、一緒に捜査をしてくれて。

逆に、前向きに、捜査の仕方を考える事が出来る様になったんです。だから、今Ｌが前向きにキラ事件に取り組めるのは、ナオミさんのおかげなんです。

だから、わたしもずっと、ナオミさんに、言いたかったんです。ナオミさん。ありがとうございます。Ｌと一緒に、捜査をしてくれて。どうか、これからもよろしくお願いします！』

そう笑顔で言ったわたしに。ナオミさんは、一瞬だけ驚いた様な表情をした後。今まで見た中でも、一番綺麗だと思える笑顔を、わたしに向けた。

それに、釣られて、わたしもまた、ナオミさんに微笑んだ。

そして、そんなやり取りをしていたナオミさんとわたしの所に、しばらくワタリさんに捕まっていたＬがきて、わたし達に、これからの事を話し出す。