第1章 また転生だとよ。
「ねぇ、お父さん、お母さん。玄関の前に変なのがいた」
家に帰って両親に報連相。
社会に出ても大事だからね。覚えておくように←
「変なもの?」
「変質者か?」
「うーん…化け物みたいな…この世の生き物でもないようなものが…」
すると二人の空気ががピリッとした。
それは多分"殺気"というもの。
だがそれはほんの一瞬ですぐにいつも通りに戻った。
「それは怖いなぁ」
「ちょっとお母さんたちで見てくるわね」
にこりと笑ってリビングから出ていく両親。
こっっっわ。
えっ、殺気とかマンガの世界じゃん。
え??パンピーにも出せんの??あれ???
やばい世界じゃんここ。
[ワフ!!]
呆然と玄関の方を眺めていると後ろからグリグリと頭を擦られた。
うちで飼っている大型犬…というより多分…狼なんだよな。これ。
ちなみに名前はヒロだ。
「うわっ、うん、ただいま。ヒロ。…ナオは?」
ナオというのはこれまたうちで飼っている鷹だ。
前言撤回。鷹と狼飼ってる家とかパンピーじゃないわ(今更)←