第2章 烏養繋心
やっとの思いで解放された私はぐったりと椅子に座る。
「大丈夫?」
月島くんが心配して声をかけてくれた。
「だ、大丈夫…」
「ねぇひの。今日学校で僕が君に言ったこと…」
「……うん」
「今はひのの事諦める。でも、もし烏養さんとうまくいかなくなったら僕のとこおいで。付き合ってあげるから」
「なんで上からなの?……でもありがとう、月島くん」
「あのぉ〜、烏養さんに質問いいですか?」
田中先輩が手を挙げた。
「なんだ?」
「あの…そのー」
「なんだよ田中〜」
「あの…学校との約束事の中に卒業までは子供を作らないってゆうのがあったみたいなんすけど…。って事は、そのぉ…3年もの間あの、アレをしないって事っすか?」
「アレ?」
「えっと、だからそのぉ夫婦の夜の営み…的なやつ…」
な⁉︎⁉︎
「やっぱガマンするんすか…?」
何を訊くんですか、田中先輩ーー⁉︎
「んな訳ねぇだろうが。しっかり付けるもん付けてやればいいだけだろ。んな、3年間も我慢とか無理に決まってんだろう。
大人の性欲をなめんじゃねぇぞ。毎日でもシテぇくれーだっつうの‼︎お前らに負けてねぇからな」
「「おおおぉぉぉーーー」」
「烏養さん、カッケー」
「男の中の男‼︎」
「よっ、烏養さん‼︎」
未成年相手になんて事言ってんのよー‼︎
「そうっすよねー、好きな子とは毎日でもシ足りないっすよね」
毎日でもシ足りないってどうゆう事ですか?
「分かるのか?西谷。お前彼女いたのか?」
「いません‼︎が、分かります」
「烏養さん、あまりひのに無理させないでくださいね。俺たちの大事な大事なマネージャーなんですから。あと、授業にも支障をきたす事のないようにお願いしますよ」
さすが大地さん…
「あと、1日1回までにしてくださいね。それ以上はひのの体に負担がかかるのでダメです」
「主将はそんなところにまで気を配るものなのか…」
「烏養さんは大地さんとの約束守れるんですか?」
と日向が訊く。
「その時の気分と体調次第だろうな。な、ひの」
私に振らないでよぉーー
「もう知らない‼︎」