第2章 烏養繋心
「とゆう訳で、俺らは学校との約束をやぶっちまった。だからお前らのコーチは続けられなくなったし、ひのもマネージャーを辞める事になる。ひのは学校自体も辞める事になるんだがな。お前らと一緒に全国行きたかったが残念だ。ま、これからも店には居るから顔出せよな。
さ、そろそろ帰れ。うち帰ってしっかり飯食ってしっかり寝るんだぞ」
「あの…烏養さん」
「ん?」
「俺たち、烏養さんとひのが結婚してる事知らなきゃいいんですよね」
と大地さん。
「は?」
「俺たち何も聞いてませんよ、なぁ?」
「あぁ。なにも聞いてないです」
スガさんも大地さんの言葉に同意している。
「お前ら…」
「だからバレた事になりません。明日からも何も変わりませんよ。
明日からも烏養さんは俺たちの指導に来てくれるし、ひのは俺たちのサポート兼癒しになってくれる。いつもと一緒ですよ」
「そうそう。ひのがいなくなったら俺らのヤル気激減っすから」
と、西谷さん。
「俺はひのがいないバレー部なんて、卵なしのオムレツや麺なしのラーメンみたいなものだと思います」
と、田中先輩。
「例えがおかしいだろ」
「そ、それだけ重要だと言いたいんですよ‼︎」
みなさんの言葉が嬉しすぎる。
「ありがとうございます…」
「お前ら…俺らのこと秘密にしてくれるのか?」
「もちろんです。決まってるじゃないですか‼︎」
「俺はいい後輩を持ったもんだな…」
「だねっ」
「だがな…」
繋心の顔つきが変わった。
「ひのに手出すんじゃねぇぞ。間違っても変な気起こすんじゃねぇぞ。こいつが癒し系なのは認める。認めるが、俺の嫁だとゆう事を忘れるんじゃねぇぞ」
「旭さん、残念でしたね」
「な、何がだよ」
「旭さん前に言ってたじゃないですか。ひのの好きなタイプってどんな人かな、俺なんかきっと好きじゃないタイプだろうなって」
「な、なんでそれを今言うんだよぉー‼︎」
「そうなのか?東峰」
「あ、いや、だからそれは…一般的な女の子の好きなタイプを知りたかっただけで、ひの限定とかではなくて…。西谷ぁぁ」