第2章 烏養繋心
「お義母さん、おはようございます」
「ひのちゃんおはよう‼︎今日もいい天気よ」
「お日さまに感謝ですねっ」
なんて言いながら、洗面所で顔を洗い化粧水をパシャパシャしていると、
「ん?……んん?」
なんだろコレ?
首に何か付いてる??
なっ⁉︎うそっ⁉︎コレって‼︎
階段をダッシュで駆け上がる。
「繋心、繋心‼︎まずい‼︎ヒジョーにまずい‼︎どうしよう‼︎」
「なんだよそんな大きな声出して」
「繋心、どうしよう…コレ」
「ん?どれ…。あ…」
「どうしよう。絶対見えるよね…」
「あー、絆創膏貼ればいいんじゃねぇか?」
「ダメダメ、隠してるのバレバレだよぉ」
「じゃあ他に何かいい方法は…。
あ、湿布‼︎湿布なら寝違えたって事にできんじゃねぇか?」
「繋心ナイスアイデア‼︎それにしよう。湿布ある?」
「ちょっと待てこの辺に…あった‼︎ほら」
「今日はお前は寝違えて首が痛いんだからな。忘れんなよ」
「うん。これどれくらいで消えるのかな…」
「ほんとごめんな…気を付けたつもりだったんだが夢中だったからな。ひのが可愛くて仕方なくてよ…」
「もういいから気にしないで。私も、その…気持ち良かったから…」
言ってて恥ずかしくなってだんだん声が小さくなっていく。
「ひの、時間じゃねぇのか‼︎」
「あ、ホントだ‼︎行ってきます」
繋心に行ってきますのキスをしてから学校に向かった。
授業中は首が痛い演技を必死に続け、部活ではみんなから無理するなと言われて見学。
仮病なので申し訳なさでいっぱいの1日だった。
繋心がひたすら反省したようで、これからは首はやめると言っていた。付けるなら見えないところな、と。
お義母さんにも見られたかな…
角度的に見えなかったかも。
もし見られてたとしたら恥ずかしいーーー。
顔合わせるの気まずいな…って心配したけど、お義母さんは何もなかったように接してくれた。
これはセーフかも、よかったーー。
がしかし…その日の夕飯にお赤飯が出た。
繋心がなんで赤飯?と訊くと、今日はおめでたい日だからよって。
きゃぁぁぁ
バレてるぅぅぅ‼︎‼︎