第2章 烏養繋心
「…いいのか?」
「うん。緊張するけど…繋心となら大丈夫」
「ひの」
「繋心…大好き」
「ひの…可愛すぎだ」
目の前が繋心でいっぱいになり、唇同士が触れた。
チュッっとゆう音と共に繋心の唇が離れた。
優しい目が私を見つめる。
とうとうこの時がやってきたんだと思うとドキドキが止まらない。
恥ずかしさが増す。
でも、それよりも嬉しいと思う気持ちの方が強い自分がいる。
「繋心…」
私は愛しい人の名を口にして、そのまま自分からキスをした。
触れるだけのキス。
でも離れたくなくてそのまま唇を合わせていると繋心の手が私の頭の後ろに回された。
繋心の唇が、私の下唇をはむっとする。
優しく食べられる感じ…
何度も上下の唇を優しく吸われるようなキス。
それだけで気持ち良くなっていく。
思わず繋心の背中に手を回して抱きついた。
次の瞬間、私の舌に温かい感触が。
「んんっ…」
私の声に反応して繋心が慌てて唇を離した。
「だ、大丈夫か?」
「うん…大丈夫。繋心のキス…気持ちいい」
「俺がっつき過ぎだな…」
「全然大丈夫だよ」
「本当か?なら…
続き…してもいいか?」
「うん…私もしたい」
この夜…
大好きな人と…ずっとずっと想い続けてきた繋心と結ばれた。
好きな人に触れてもらえる事がこんなに幸せな事だと初めて知った。
好きな人に触れられるとこんなに気持ちいいということも…。