第2章 烏養繋心
私のクラスは1年1組。
席に座りドキドキしながら周りを見てみる。
学校が同じ子であろう2人が手を取り合って喜んでたり、やはり同じ学校だったような男子達が集まってわいわいと騒いでたり…。
友達と別のクラスになってしまった私は誰とも話せずただただ静かに座っていた。
すると何かがコツンと靴に当たった。
見ると消しゴムが落ちていた。
どこからか転がってきたんだろうと思い周りを見る。
すると、キョロキョロと明らかに何かを探している男の子がいた。
あの子がこの消しゴムの持ち主かなと思い、声を掛けた。
「もしかしてこの消しゴム探してた?」
「そう、コレーーー‼︎良かったぁー。ありがとう。落ちたはずなのにどこにもなくてさー。どこにあったの?」
私の席を指差し、転がってきたと言うと、
「スゲー、あんな所まで転がったんだぁ。本当にありがとう、助かった。俺は日向翔陽。君は?」
「私は佐倉ひの。よろしくね」
「こちらこそよろしく。なぁひのはさ、部活何に入るか決まってる?」
いきなりの質問。日向くんって人見知りとかしなさそう。
「んーーまだ。迷ってるとこ」
「じゃあさ、バレー部のマネージャーとかどう?」
「マネージャー?でも私ルールとかよく分かんないし…」
「ルールはゆっくり覚えれば大丈夫だと思う。俺バレー部入るんだ。だからひのはマネージャーやろうよ、ね‼︎」
「募集してるかな…」
「とりあえず行ってみようよ。放課後一緒に行こう」
繋心のバレーの応援もルールをちゃんと覚えたらもっと楽しいよねきっと。あと、繋心のチームのマネージャーもしてあげたいからその修行のためにやってみようかな。
「うん。行ってみる」