第1章 田中龍之介
次の日の放課後…
「佐倉‼︎先輩が呼んでる」
「??」
廊下に出てみるとそこにいたのは田中先輩だった。
「よぉ」
「……どう…したんですか?」
「あ…いやぁ…そのー…えーっと」
???
「佐倉、じゃねぇ、ひの。今日部活終わったら一緒に帰んねぇか」
「え?どうしてですか?」
「どうしてって…んーーー、なんとなくだ」
「なんとなく…ですか」
「あ、いや、何となく…ではなくてだな」
「あれ?田中さんどうしたんですかぁ?あ、僕に用ですか?」
「いや、お前じゃねぇ。ひのに用があってきた」
「あれ?田中さんもひのの事名前呼びですかぁ」
「別にいいだろうが、悪りぃかよ」
「別に。ただ僕以外の男にひのが呼び捨てにされてるの聞くと面白くはないですね」
「ちょ、ちょっと月島くん⁉︎何を言っ」
「じゃひの、帰り体育館でなー」
「えっ、ちょっ、先輩‼︎」
「何、誘われたの?」
「いや、誘われたとゆうか…今日一緒に帰ろうって言われた」
「ふーん。思った通りだ」
「え?何?」
「なんでもない。もちろん一緒に帰るんだよね」
「………」
「何?すっぽかすの?」
「どうしよう…。ねぇ、どうしたらいいと思う?月島くんならどうする?ねぇ」
「それくらい自分で決めなよ。だいたい僕だったらどうする?っておかしいでしょ。田中さんが僕と一緒に帰ろうなんて言わないだろうし、言われても断るとゆう選択肢しかない」
「そうゆう事じゃなくて」
「自分で決めて」
「そんな…。月島くん、冷たい」
「はいはい。じゃ」
「月島くーーん」