第8章 【酒と女でダメになる究極の例】
「…………あ?」
店に入ってすぐ二人は随分な歓迎を受けた。
「柄悪いなぁ鬼灯君……官吏が升片手に『あ?』なんて言うもんじゃないよ」
「失礼しました」
全く反省してない様子でぐいっと酒を仰る。
「…何でいるんだ……今日はもう最悪の日だ……ツイてない日だ……」
「アンタ吉兆の印だろ」
「……白澤様、桃太郎さん…こっち」
「ありがとーちゃん、ホント癒される……あれ?」
ここはの店。
いつも忙しくて店に出れない彼女が店番ではなく、席について酒まで飲んでいた。
「あー今日はね、ちゃんの就任1000年のお祝いなんだ。いい時に来たねえ、白澤君!」
に代わって大王が説明する。
だが、その言葉に白澤は固まる。
「……え。てことはちゃんて、ここ来て1000年?」
「?……うん」
不思議そうにこくりと頷く。
「僕と会ったのってつい最近だよね?なんで!?」
「それは勿論、会わせないよう私が細心の注意をはらっていたからに決まってるじゃないですか」
「やっぱりお前か!!」
そんな二人に挟まれてながらも表情一つ変えずにお酒をちびちびしているだったが、少しするとカラオケをしていたお香さんに呼ばれて席を立ってしまう。
ケンカ組はそれに気づかず、しばらく激しい言い合いをしていた。