第2章 異世界へ
『…』
先程と同じように目を開ければ見知らぬところに恋歌はいた。
どうやらベッドで寝ていたようで体を起こすと辺りを見回す。
ここは寝室のようで自分がいるベッドと小さな椅子と机と本棚があるだけで他には何もない。
ベッドから抜け出して寝室から出るとリビングに繋がっていた。
リビングには大きめの机がひとつと椅子が四脚ある。
その机の上にメモと先程神様からもらった刀が置いてある。
『(兄弟分の椅子かな?)』
どうやら一軒家のようで家の中に他の人の気配がないのを見るとここが神様の言っていた恋歌のこの世界での家なのだろう。
机の側まで行き、メモを手に取った。
神様からの手紙のようだ。
"恋歌へ
まずはこんな形でしか伝えられなくてごめんな
一応重要だと思われることを書いておく
容姿についてはお前の望み通り金髪にしておいた
目の色は何となくこの色が似合うと思ったからその色にしておいた
後で鏡を見るといい
容姿も俺好みに変えておいた
次に武器、技のことだがそれも心配要らない
一緒に置いてある刀とお前の創造力で何でもできる
身体能力も前の世界とは比べ物にならないぐらい上げておいた
何回かは技の練習とかはしておけよ
恐らく目を覚ました時間は昼頃だ
外に行って周りを散歩でもして見ておくといい
エースを連れてガープが来るのは明日の朝
それまでは好きに過ごせ
金は寝室の机の引き出しの中に入っている
定期的にそこに入るようにしておく
好きなように使ってくれ
後はそうだな…
一度だけお前の方から俺に話しかけることができるようにした
頭で念じてくれれば俺は一度だけそれに応える
今のところ伝えておくのはこれぐらいだ
また重要なことがあれば何度かはこんな風に手紙を送ることができるからこうやって伝える
ではお前がこの世界で幸せに暮らせることを願っている"
長々とした文章を読み終わり、折り畳んでお金が入っていると言われた寝室の机の引き出しを開けてみる。
するとその中に大きめの箱があり、開けると大量のお金が入っていた。
『(これは…
多すぎやしないかな…)』
多すぎるお金に若干驚いたが貯金するのもいいかと思う事にした。
『(じゃあ一回外にでも出てみようか)』
リビングの机の上から刀を取り扉を開けた。