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夢現

第24章 デービーバックファイト


恋歌は腕の鋼鉄化で刃を受け止めた。

『ふざけてなどいませんよ

元々桜姫は海賊ではありませんし、この先どの海賊にも所属することはありません

貴女は何故桜姫になったんです?』

腕から金属音がしたことと受け止められたことに驚きが隠せないアリスは降り下ろしたままの体制で力を込める。

ア「何故なったかですって?

私が相応しいと思ったからよ!

謎の多い女で、でも力は20億以上の懸賞金がつくほどの強さ

顔がわからないなら利用するしかないでしょ?

桜姫って言うだけでほとんどの奴は逃げていったわ

私には桜姫のように強さもある、それにこの美貌もある!

この私以外に誰が相応しいって言うのよ!」

『相応しいとかそんなのではなく桜姫は海賊への脅し道具ではないのですよ』

ア「あんたに何がわかるのよ!

ほんとの桜姫を知ってるから何!?

あんたは私に負けるの

そしていつか桜姫も倒して私が本物になるの!」

『何故そこまでして強さを追い求めるのですか?』

ア「強さがあれば誰もが私に従う

それだけのことよ!」

アリスの目を見ればそれが嘘偽りではないということがわかり、恋歌はため息をついた。

『そうですか

ならば貴女に桜姫を名乗る資格はありませんね』

恋歌はアリスの刀を弾き返した。

『桜姫が桜姫となったのはある子供たちのため

強さを求めたのは守るため

そんな脅しの道具に使う貴女にその名を使わせはしない』

ル「母ちゃん!」

ルフィが心配そうな顔で恋歌を呼ぶ。

恋歌はルフィに笑いかける。

『いいのよ、桜姫に未練も執着もないけどこういう使われ方は許せない

それに髪留めのお礼もあるしね』

ル「やっぱまだ怒って…」

ア「何をごちゃごちゃと

未練?執着?貴女こそ桜姫の名を使ったことあるんじゃないの?」

『そんな名前勝手に政府がつけたんですよ

本人は一度もそんなことを言ったことはありません』

ア「何もかも知ってるような口振りね」

『私を殺したいのならご自由に


ただ私は掠り傷も許されないので貴女には指一本たりとも触れられることはありませんが』

その言葉に逆上したアリスが先程とは比べ物にならないぐらいのスピードで突っ込んできた。
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