第10章 未来への布石

サ「はぁ？

マルコお前こんな小さな女の子がそんなことできるわけないだろ!?」

マ「残念ながら事実だよい

親父もそれを確認してる」

サッチが恐る恐る白ひげを見る。

白「確かにうちのばか息子どもはこいつに全員やられちまったぞ」

にやりと楽しそうに笑った白ひげにサッチは顔が真っ青になった。

サ「君そんなに強いの？」

『一応は…』

サ「へぇー若いのにすごいなぁ

うちのクルーたちを倒しちゃうなんて」

マ「ちょっと待てサッチ

何でお前この女が若いってわかるんだ？

顔見えねぇし、年も聞いてないだろ？」

マルコの言うとおりで見た目でわかることと言えば性別ぐらいなものである。

顔が見えない以上年は判断できない。

サ「いや、俺の長年の勘としか言いようがねぇな

それにこの手！」

まだ触ったままだった手を恋歌はサッチに握られる。

『あの…』

サ「こんだけ白くて細くて綺麗だったら若い子に決まってるんだよ！」

マ「つまりはお前がただの変態ってこどだろい」

マルコはさりげなく恋歌の手をサッチから解放してやる。

サ「ちっげーよ！」

マ「それでお前本当に若いのかい？」

『一応18です…』

「「18!?」」

マルコとサッチな声が重なった。

白「グララララ!!

そりゃまたえらく若い娘にやられたもんだなぁ」

一人だけ楽しそうな白ひげをよそにマルコとサッチは"親父、笑えねぇよ"と思っていた。

『あの、そろそろ治してもいいですか？』

かなり最初の話題からそれてしまっている。

マルコも最初の目的を思い出したようでサッチに再び手を見せるように言う。

マ「こいつの怪我を治す力がどんなもんかをお前の怪我を治してもらって見るんだよい」

サ「なるほどね」

そしてもう一度恋歌はサッチの手をとる。

『【双天帰舜】』

その言葉と同時にサッチの手がオレンジの膜で覆われる。