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夢現

第10章 未来への布石


トン、という軽い音を立てて船の手摺に降りる。

急に表れた全身白で覆われた女に白ひげ海賊団のクルーたちはざわめく。

「なんだこいつ!!

どっから表れやがった!!」

「おい!お前!

ここがどこの海賊団かわかってそこにいるのか!?」

『ええ、勿論わかっています

白ひげ海賊団でしょう?

ここの船長にお会いしたいのですが、どこにおられます?』

「誰がどこの馬の骨かもわかんねぇやつを船長に会わせるか!!」

女はため息をついて肩を落とす。

『(まぁ簡単に会えるとは思ってなかったけど…

やっぱり歓迎はされないね

あら?あれは…)』

女の視線の先には原作でも出てきた人物がこちらに向かってきていた。

「おい、お前らどうした

うるさいよい」

「「「マルコ隊長!!」」」

『(流石古株

昔から隊長だったのね)』

マ「ん?お前誰だよい」

クルーたちの騒ぎの中心にいた女(?)を見つける。

「いや、それがいつの間にかそこに居たんですよ…」

「見たところ近くに船もないし、どうやってここまで来たのやら…」

マ「お前さん、この船に何か用かい?」

この言葉にやっと話をまともに聞いてくれそうな人が来たとほっとした。

『実は私ここの船長さんにお会いしたくて…

会わせていただけませんか?』

声を聞いて女の声だと理解したマルコは警戒を強めた。

何故か、それはこの海で白ひげの名を知らないものはいない。

それに一人というところも奇妙だ。

マ「うちの船長に何か用なのかい?

見たところあんた女だろい?」

『ちょっとお話がありまして

女だと何か不都合ですか?』

マ「いや、不都合なことは何もないよい…

話ってのは船長でないとダメなのか?

俺たちが聞いても?」

『そうですね…

あなたとあなたが信頼をおける、それなりの戦闘能力の備わった方ならいいですよ


それなら大事な船長も守れるでしょう?』

マ「(ちっ、この女俺が親父と二人きりにさせないようにしてることに気づいてやがる

しかも手練れを連れてもいいってことは相当自分に自信があるのか、戦闘の意志がないのか…)

わかった
親父に聞いてくるよい

ちょっと待ってろ」

そう言うとマルコはその場を後にした。
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