第10章 未来への布石
エースが出ていってから数日が経った。
『そろそろ行きますか』
恋歌は計画を実行しようと立ち上がった。
動きやすいワンピースに着替えて(ズボンは膝にかかるため動きずらいらしい)ちゃんと戸締まりをする。
斬魄刀も持ってダークブーツを発動させ、ある人の気配を探す。
この広大な海を探すのは時間がかかるかと思ったが、探す対象が気配の大きな人だったためすぐに見つけることができた。
『流石…
気配がここまでわかりやすいなんて、どれだけ存在感のある人なんだろう…』
そう呟いた次の瞬間には恋歌はその場にいなかった。
30秒経ったか経っていないかわからないぐらいでグランドラインのあるどこかの海の上に着いていた。
『さっすが音速を誇るリナリーのダークブーツ…
でもやっぱり最速だと体痛いなぁ…』
腕をぷらぷらさせながら顔をしかめる。
『【神の道化(クラウンクラウン)】発動』
ダークブーツの発動は解かずにクラウンクラウンを発動させる。
同時にいくつも発動できると知ったのは最近だ。
やってみたらできてしまった、みたいな感じだが。
クラウンクラウンの仮面を被り顔を隠す。
恋歌の視線の先には前の世界では絶対に見たことがない大きさの船。
そして船首には白い鯨。
そう、モビーディック号である。
『そういえば原作より15年ぐらい昔の白ひげ海賊団なのよね
わかる人いるかな』
まぁ行けばわかるか、と空中をモビーディック号に行けるように蹴った。