第8章 誕生日
エースがここに来て、一緒に過ごすようになってから約2ヶ月が経った。
もうすぐ年明けだ。
つまり
『(エースの誕生日か…)』
最近のエースは強くなりたいと日が高いうちは森に出掛けて走り回っている。
遠くまで行かないという約束でエースは外に出ている。
まぁこっそり後をつけてはいるが。
自分でも親バカだという自覚はある。
今だって誕生日プレゼントを考えたり、なんのご馳走を作ったら喜んでくれるのかなどエースのことばかり考えている。
『(プレゼント、どうしようかな…
候補はあるんだけどあれで喜んでくれるかな)』
考えているうちに時間だけはあっという間に過ぎていった。
とうとう明日がエースの誕生日。
エースは恋歌が自分の誕生日を知っていることは知らないだろう。
エースも言っていないし、ガープからも言われていないのだから。
しかし、前の世界の記憶でエースの誕生日は知っている。
明日のためにエースにばれないように準備を進めていくのだった。