第7章 夢主の力
『そうだ、エース
1つ聞いてほしいことがあるの』
エ「俺に?」
『そう
でも今はその時じゃないの
もう少し先の未来で私の話を聞いてほしい』
エ「その時っていつだ?」
『エースがもう少し大きくなって私が今かなって思ったとき
エースが10歳ぐらいになったら聞いてもらおうかな』
エ「じゃあめっちゃ先じゃんか
俺今二歳だぜ?」
10歳と聞いて拗ねるエース。
『その時は…
今日よりもっとびっくりするかもね』
エースが10歳になればルフィともサボとも出会うと信じて。
三人に自分の世界のこと、どうして自分がここにいるのかを言いたいから。
『その時までお楽しみに』
笑って言えばエースは渋々頷いてくれた。
『さ、今日はもう帰ろっか』
手を出せば握り返される。
その当たり前の行動が嬉しくて思わず鼻唄を歌ってしまう。
エ「(機嫌がいいのか?)」
機嫌がいい理由が自分だとは思いもせず、恋歌の鼻唄を静かに聞いていた。
家に着いて今日ずっと背負っていた刀を立て掛ける。
エ「なぁ、その刀今日使わなかったけどそれも母ちゃんの武器?」
『ああ、これはねちょっと力が強すぎてあんまり使わないことにしてるの
今日は一応盗まれないように持っていっただけ』
エ「ふーん、じゃあその刀の力は見せてくれないんだ」
『そうね
ちょっと危ないから』
そう言われれば見せてもらうわけにはいかない。
恋歌はエースのことを思って言ってくれているのだから。
今日恋歌の力を見せてもらってエースは自分のはじめてできた大切な存在を守るために恋歌より強くなろうと心に決めた。
でも…
エ「(母ちゃん強そうだもんな…
先は長そうだ…)」
そう考えて少し落ち込んでいたエースがいたとか。