第5章 フーシャ村へ買い物
風呂にも入り、後は布団に入って寝るだけなので寝室のベッドの上に座ってゆっくりしていると恋歌がエースに話しかけた。
『ねぇ、エース
聞きたいことがあるんだけど今いいかな?』
エ「?
何だ?」
『えっと…
その…』
恋歌は少し言いずらそうに口ごもる。
暫く俯いていたが顔をあげてまっすぐエースの黒い瞳を見つめる。
『何でエースは私のことをちゃんと呼んでくれないのかなって思って』
まさかそんなことを言われると思っていなかったのか少し面を食らったような顔をしていた。
だが、問われていることを理解すると恋歌から目を逸らして今度はエースが俯いた。
エ「それは…」
『急に知らない人の所に預けられて警戒してしまうのは仕方ないと思う
でも私としては名前で呼んでほしいなって…
あ、お母さんとかでもありだけど』
最後の言葉は冗談混じりに言ってみた。
エースが本当の母親"ポートガス・D・ルージュ"に恩を感じていることは知っているから。
偽物の母親である自分にその言葉は重いと思った。
でも名前を呼んでくれないのは寂しい。
エ「呼んでも…いいのか?」
『え?』