第22章 デート
店を出てしばらくしたところに椅子があったので二人で休憩がてら座る。
エ「指輪出して」
先ほど店で貰った指輪をエースも出したので恋歌も出す。
エ「やっぱ左手だよな」
渡した指輪を恋歌の左手の薬指にはめる。
エ「ぴったり
俺にもはめて」
『うん』
恋歌がエースの左手の薬指に指輪をはめた。
エ「俺がピンクの指輪なんか似合わないけど恋歌の目の色だからな
人の目なんか気にしねぇ」
『もしかしてこの指輪欲しかったのって…』
エ「誰が恋歌の色を他のやつに渡すかよ」
『そっか
その指輪の石の色なら変えられるけど変えてみる?』
エ「そんなことできんのか?
ならさ恋歌の方の色変えよう」
『私の方の色?
エースのじゃなくていいの?』
エ「俺は恋歌の色だからこれでいいんだ
だから恋歌も俺の色の石をつけてくれ」
『エースの色…
オレンジ?』
エ「そういやこのペンダントもオレンジだな
俺ってオレンジ?」
『うん、オレンジはエースの色』
エ「ならそれでいいや」
恋歌は指輪に右手で石をなぞった。
エ「すっげー
ほんとにオレンジになった」
『色を変えるぐらいなら簡単なのよ
そうだエース左手貸して』
恋歌はエースの指輪に触れて目を閉じる。
エ「?なにしてんだ?」
『これで指輪がどこにいっても私が探し出せる』
エ「へぇ、まぁなくさねぇけどな
でもこれで始めてお揃いのもんができたな」
『戦ったりするからね念のために
そういえばエースとお揃いのものってなかったのね』
エ「確かに戦闘中に指輪なくしたら大変だからな
でも結構長い時間一緒にいるのにな」
『そうだね
でも始めてのお揃いだから大事にする』
エ「俺だって大事にするさ」
『ん?』
エ「どうした?」
普通に会話をしている途中に恋歌が急に空を見上げた。
『サボが呼んでる…』
エ「サボが?
なんでまた」
『わからない
とりあえず行ってみよう』