第22章 デート
朝、恋歌が目覚めるとすでにエースは目を覚ましていた。
『おはよ
相変わらず早いね』
エ「おはよ
船にいるときとかサボと一緒にいるときは起きねぇんだけどなぁ…」
『なんか起きたらエースがいるのって久しぶり』
エ「そうだな
一緒に寝てたのなんかガキの頃だけだったし」
『懐かしいね
でもそろそろ起きようか』
エ「だな」
二人は指輪を貰いに行くためにすぐに準備を済ませて外に出掛けた。
『すいません』
「お、昨日の二人かい
頼まれてたやつならできてるよ」
店に入って昨日のおじさんに声をかけると覚えていてくれたようですぐに指輪を持ってきてくれた。
「ほらよ、なかなかいい具合にできたと思ってる」
エ「おーほんとだ
あれがこんな綺麗になるもんなんだな」
渡された指輪はベースにシルバーリングを使っていて、そのリングを一周するように一定の間隔で石が嵌め込まれていた。
『綺麗…
あれ?裏になんか書いてある』
エ「これ俺たちの名前じゃね?」
『ほんとだ
こんなことまでしてもらっていいんですか?』
「なぁに気にすることはない
久しぶりにいい石見させてもらったからね」
『ありがとうございます』
「それとこれは石が余ったから作ってみたんだが…」
渡れたものはひとつの髪飾りだった。
蝶をモチーフにした髪飾りで羽のところに指輪と同じ宝石とガラスで細かい細工がしてある。
大きさは恋歌の掌より少し小さいぐらいだ。
『わぁ!これも綺麗!』
「お嬢さんにあげるよ」
『え、でも…』
「いいんだ、わしが勝手に作ったんだからな」
『嬉しいです
ありがとうございます!』
エ「よかったな
貸してみ?」
エースの手の上に髪飾りを乗せると恋歌の髪を耳にかけてその上に髪飾りをつけた。
エ「似合うな
なぁ、おっちゃん?」
「ああ、作ってよかったよ」
『大切にします』
「またおいで
あんたらなら婚約指輪でも作ってやるよ」
エ「その時は頼むよ
また来るな!」
『婚約って…///』