第22章 デート
着いた宿屋の部屋はベッドがひとつに机と椅子が一つずつしかない簡素な部屋だった。
『サボは一緒の部屋じゃないの?』
エ「二人部屋の方が安かったのに何でかサボが一人部屋にしようって言ったんだ
隣部屋は取れなかったからちょっと離れたところにサボの部屋がある」
『何でだろうね』
サボがエースと恋歌を部屋で二人きりにさせるために一人部屋を取ったのを二人は知ることはない。
エ「とりあえずベッドしか座るとこないけど座れよ」
『うん』
恋歌がベッドに座ると隣にエースが座る。
エ「あ、そうだ」
エースが何かを思い付いたように言うと恋歌の顔を自分の方に向かせた。
『何?…ん!?』
エースは触れるだけのキスをして離れた。
エ「今日一回もしてないからな」
『…うん///』
エ「なんだ?もっとしてほしいか?」
エースがからかうように言えば恋歌はエースの手をぎゅっと握った。
エ「恋歌?」
『も、もう一回…///』
頬を染めながら言われたエースは頭のなかで何かが切れる音がした。
『っん…』
恋歌に握られていない方の手で後頭部を掴んで唇を押しつける。
舌を入れて口内を掻き回す。
恋歌の小さな舌を絡めとったり、下唇を甘噛みしたりする。
『エー…ス…』
エ「恋歌…」
苦しそうにする恋歌を見てエースは名残惜しそうに唇を離した。
『はぁ…』
エ「ごめんな?苦しかったか?」
『大丈夫』
肩で息をする恋歌を気遣うエース。
エ「なぁ、今優勝したときのご褒美もらっていいか?」
『なに?』
エ「俺がティーチを倒して親父の船に戻ったらさ…
俺と一緒に船で暮らさないか?」
『え?』
エ「もちろん桜姫の仕事もそこから行けばいい
ルフィに呼ばれたら行ってもいい
でもそれ以外は…俺と一緒にいてほしい」
『エース…///』
エ「だから…その…」
『うん、約束する
ティーチを倒したら私はエースと一緒に暮らす』
エ「ほんとか!?
約束だぞ!?」
『私があなたたちとの約束を破ったことあった?』
エ「ないな!
よっしゃ!早くティーチのやつ探さねぇとな!」